予防歯科では、歯の予防を第一に考えています。
むし歯や歯周病の予防をしっかりと行うことは大変重要です。
●むし歯によって歯に空いてしまった穴
●歯周病で溶けてしまった顎の骨
●腐って死んでしまった歯随(歯の神経)
●失ってしまった歯
…これらは、元には戻りません。
歯が悪くなってからではなく、悪くならないために予防歯科を活用してください。
川嶋歯科医院は、「健康を守り育てる歯科医療」を「それを望む患者さん全てに対して」「実践している診療所」として、
日本ヘルスケア歯科学会より認証を受けている認証歯科医院です。
バイオフィルム感染症とは
バイオフィルム(菌膜)とは、日常の歯磨きでは除去することが出来ない細菌の塊のことです。
バイオフィルムの持つ膜は抗菌剤が浸透しにくく、また、バイオフィルム内にいる細菌も抗菌剤に対して抵抗力を持っています。
強力なバイオフィルムに守られた細菌は、歯を溶かしたり歯槽骨(歯茎の骨)が溶ける原因を作り出します。
バイオフィルムは、歯の2大疾患と呼ばれる
むし歯と歯周病の原因なのです。
このように厄介な性質を持つバイオフィルム感染症の最も確実な治療法は、機械的に除去することです。
予防歯科では、バイオフィルムを除去するために歯科衛生士の手によるPMTC(機械的歯面清掃)という治療を行っています。
カリエスリスクの判定
むし歯にかかる危険度(カリエスリスク)には個人差があります。
予防歯科では、唾液検査でリスク判定を行い、
患者さま一人一人に適した治療計画を立てています。
唾液には、
●細菌を洗い流す効果
●抗菌効果
●溶け出してしまった歯のエナメル質を修復(再石灰化)する効果
●酸性になった口腔内を中性に戻す効果(緩衝能)
があり、むし歯や歯周病などへの大きな抵抗力となっています。
カリエスリスク判定では、8つの項目から患者さまのカリエスリスクを判定し、
出来るだけむし歯にかからないために、
患者さまにも何がリスクの元になるのかを理解していただきます。
同時に、患者さま一人一人に適した治療計画を立てていきます。
カリエスリスク判定で検査する8つの項目
- 唾液の量
- むし歯や歯周病への大きな抵抗力となる唾液の分泌量が少ない場合は、
むし歯や歯周病にかかるリスクが高いと判断します。
- 唾液の緩衝能
- 糖の摂取によって細菌が酸を出し、
口腔内が酸性になってその酸が歯を溶かしてしまいます。
緩衝能力が高いほど、口腔内が中性に戻るまでの時間が短い
(歯が溶けている時間が短い)ということになります。
- ミュータンス菌の数 ※
- 糖を代謝して強い酸を作り出す、むし歯の原因となる細菌の
代表的なものです。
糖を分解して粘着性の高い物質を作り出して細菌同士をつなぐことで
細菌の塊=プラーク(歯垢)を作り出す細菌でもあります。
- ラクトバチラス菌の数 ※
- 糖を代謝して強い酸を作り出す、むし歯の原因となる細菌の
代表的なものです。飲食回数が多いと増える細菌です。
- むし歯とむし歯で失った歯の本数
- 治療済みの歯・抜歯に至った歯を含めて6本以上の場合は、
むし歯や歯周病にかかるリスクが高いと判断します。
- 1日の飲食回数
- 飲食の回数が多いと、口腔内は長時間酸性になって歯が溶け続けます。
量ではなく回数がカギになります。
- プラーク(歯垢)の蓄積量
- 食べ物のカスではなく、むし歯を作る細菌の塊のことです。
歯面の清掃状況を示します。
- フッ素の使用状況
- フッ素を定期的に使用すると歯は酸に溶かされにくくなり、
むし歯になりにくくなります。
※ミュータンス菌とラクトバチラス菌は、むし歯の原因となる細菌の代表的なものです。
これらの細菌が存在しない=むし歯にならない、というわけではありませんが、リスクはその分少なくなります。